KDDIは10月18日から、利用者の体験場所に応じた適切なAR(Augmented Reality:拡張現実)やVR(Virtual Reality:仮想現実)のコンテンツを、企業や自治体が作成して配信できる新サービス「KDDI XR Cross Portal」の提供を開始することを発表した。

観光地や商業施設においては、実際の風景にARで観光情報やキャンペーン情報などを重ねて表示できるようになる。また、自宅にいながら現地と同様の体験ができるコンテンツなども作成可能なため、来客の誘引にも応用可能とのことだ。

同サービスの現地AR体験には、VPS(Visual Positioning System)技術を採用しており、カメラに風景を写すだけで自己位置を推定し、実際の位置にARコンテンツを重ねて表示するため、コードやマーカーの読み取りなどは不要となる。

  • 「KDDI XR Cross Portal」の活用例

    「KDDI XR Cross Portal」の活用例

コロナ禍を経て少しずつ人流が戻りつつある観光地や商業施設では、デジタルコンテンツを活用した販促施策などにより、来場客の体験価値向上やさらなる来客誘引に対する需要が高まっている。

一方で、ARやVRを活用したデジタルコンテンツを作成するためには、従来では独自のアプリやコンテンツの作成が必要となり、自治体や企業が準備するには多くの時間と費用を要する課題があった。これに対し、KDDIは自治体や企業自身が専用のコンテンツを作成し、管理は配信が可能なソリューションを開発した。

同サービスは専用のページからコンテンツの作成、管理、配信が可能で、情報更新なども自分たちで実施できるため、継続的な販促活動にも有効とのことだ。

  • コンテンツ作成ページの例
  • コンテンツ作成ページの例

    コンテンツ作成ページの例