インタビュー:ANAセールス代表取締役社長の今西一之氏
17年度は「リゾート戦略」でハワイに注力
メキシコや中国の販売も強化
-ハワイ以外で強化したいデスティネーションはありますか
今西 今年の2月にNHが成田/メキシコシティ線を開設したことを受けて、メキシコについても注力する。同路線の4月から6月までの平均搭乗率は約70%で、このうち個札は全体の85%、パッケージツアーは全体の15%を占めている。メキシコには自動車メーカー各社が進出しており、業務渡航のイメージがあるが、国内には34の世界遺産があり、カンクンなどのリゾート地もあるので、観光需要の取り込みをめざしていきたい。
メキシコにはユカタン半島の北端にある塩湖「ピンクレイク」や、黄色い壁の建物による街並みが有名な都市イサマルなど、日本ではまだ知られていないが良い観光素材が多くある。今後はアピールを強化していきたい。
日中国交正常化45周年の中国にも注力する。NHは1987年4月に初めての中国路線として成田/大連/北京線の運航を開始しており、今年で就航30周年を迎えた。これに伴い、記念ツアーとして5月20日出発で「アカシアの都を訪ねて!大連・旅順4日間」を実施した。11月には厦門のコロンス島でウォーキングイベント「ANAアモイ・コロンス島ウォーク」を開催する予定だ。
中国への旅行需要は政治的なリスクなどで減少した時期もあったが、現在は回復傾向にある。こうしたイベントをフックに、改めて観光需要の掘り起こしに取り組みたい。