フランス、5年ぶりにEXPO出展、回復に向け業界と関係強化
また、マゼンク氏は今年1月にJATAが旅行会社と本誌を視察団としてフランスに派遣したことに、感謝の意を表明。「パリ警視庁の訪問などを通して、治安面で問題がないことを認識してもらえた」と語るとともに、その際の意見交換会では「新たな旅行商品のアイデアをいただいた」と振り返った。
この日の会見に参加した3つの地方観光局も、日本の旅行会社に謝意を示した。アルザス地方観光局副会長のマリー=レーヌ・フィッシャー氏は、視察団の訪仏以降、ストラスブールやコルマールなど、これまでにもツアーに組み込まれていた都市に加えて、「美しい村30選」に選ばれたリクヴィルなどの村々を訪れる日本人が増えていることを説明。同地方の年間日本人宿泊数は約3万5000泊だが、ホテルで日本人の受入強化に向けた研修を実施するなど、新たな取り組みによってさらなる積み増しをねらう考えだ。
16年1月のミディ・ピレネー地方とラングドック・ルシヨン地方の統合により、現在は両地方を担当しているミディ・ピレネー地方観光局広報部長のジャック・ダウラス氏は、日本市場向けに広告展開を強化し、月に1回は旅行会社向けのファムツアーを実施していることを説明。取り組みの成果として、同地方を含むパッケージツアーが前年よりも3割増えたといい、今後もさらなる増加に期待を示した。スペインのマドリッドと同地方を組み合わせたツアーなど、ツアーの内容も多様化してきたという。
年間で5万人の日本人が訪れるというサントル・ヴァル・ド・ロワール地方の観光局会長を務めるピエール=アラン・ロワロン氏は、古城と自然を同地方の魅力として紹介。17年は「庭」をテーマにプロモーションを強化する考えで、ショーモン・シュール・ロワール城の「国際庭園フェスティバル」をアピールする考えを示した。