夏の旅行者数、過去最高の7703万人見込む-JTB調査、海外4.6%増
▽海外旅行、円高、座席供給量増が追い風-国内はスカイツリー効果で東京好調
海外旅行は、円高が旅行者増の追い風になるとの分析だ。また、燃油サーチャージも昨年より若干減額となっており、需要を後押ししている。さらに、増便や機材の大型化、新規路線開設などで首都圏、関西を中心に座席供給量が大幅に増加。地方空港でも、韓国線の増加やオープンスカイによる台湾線の新規就航など、東アジア路線を中心に増加しており、旅行しやすい環境になっていると分析する。また、夏の需要期でのチャーター便利用商品も増加しており、利便性の高さから人気を集めている。
方面別ではハワイ、グアム・サイパンが人気で、近場の韓国、台湾などアジア方面も人気が高い。アジアではシンガポールが好調で、タイも堅調に伸びるとの見込み。ヨーロッパも好調で、ロンドン五輪のツアーが注目を集めているほか、フランスやイタリアが人気だ。出発日のピークは欧州やハワイが8月11日、アジアが8月15日となる見込み。
一方、国内旅行は昨年の震災による旅行自粛の反動に加え、東京スカイツリーやお台場のダイバーシティ東京など関東方面に新しい名所がオープンしたことで、東京を中心に好調。関西以西の節電の影響もあり、関西から東京・横浜方面への人気が高い。
また、避暑目的で信州が人気を博しており、九州は九州新幹線効果が今年も継続し、需要が高止まりの状態だという。東北は平泉を中心に復調傾向にあり、東北各地での夏祭りや花火大会で多くの訪問者が予想されるという。さらに、国内線LCC就航による新規需要や、移動費用を抑えたことで旅行回数の増加や旅行先での消費額の増加などに繋がると期待できるとした。なお、出発日は東日本発が8月11日、12日、西日本発が12日、13日となる見込みだ。
>>>次ページ 旅行支出や回数、夏の生活や旅行に関する意識調査