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震災後は“つながり”求める傾向強く、ネットと店頭の役割明確に

  • 2012年3月13日

震災後の変化と新時代のアプローチ

野村證券執行役員営業部門首都圏地区担当兼本店長 新井聡氏  では震災後はどのように変わったか。野村證券の新井氏は個人的な感想として「いざというときの一定の資金の確保をしている人のなかで、楽しいことにお金を使っていこうという動きがでてきたのではないか」という。また、リクルートでは地域密着・体験型の旅行の受けが良かったこともあり、より“ハートフル”な商品が受け入れられる傾向にある。冨塚氏によれば、震災後の東北を訪れるツアーでは、「(参加した人の)100%が現地で出会った人に“また会いたい”という感想をもった」といい、こうした商品の需要は大きいのではないかと推測される。日比野氏も同様に、震災後は地域起こしや村起こしなど、連帯をつくろうという傾向がうまれてきたとの見解を示した。

 鈴木氏も、今年はバレンタインなどのプレゼントに「友人よりも肉親に贈りたい」という人が多かったというアンケート結果をふまえ、“絆商品”に注目する。冨塚氏のいう「ハートフルな商品」と同じく、“心が動く商品”“ときめく商品”に力を入れる必要性を説く。

 また、冨塚氏はソーシャルネットワーキングサイト(SNS)や、4年後には2400万台まで普及するといわれるモバイル端末の可能性を強く訴える。人は口コミサイトよりもフェイスブックなどのSNSで得た“知り合いからのおすすめ情報”により多くの信用を寄せる傾向にあるといい、「とりあえず旅先へ出て、現地でSNSを利用して情報収集する」という人も多いという。