ビジネスジェットの基礎知識(1):市場規模と潜在需要

欧米に比べ規模が小さい日本市場
規制緩和で成長に期待

  • 2016年7月7日(木)

(左から)JBBAの北林氏、佐藤氏  ビジネス目的で飛行機やヘリコプターを使い旅客の輸送をおこなうことをビジネス航空と言い、日本では一般的に「ビジネスジェット」と言われている。「プライベートジェット」と呼ばれることもあるビジネスジェットは、日本ではまだ認知度が低く利用状況も限定的だ。しかし、欧米などの先進主要国では定期航空に迫る市場規模を持つとされている。潜在需要の開拓に期待がかかるビジネスジェット市場の現状や展望について、日本ビジネス航空協会(JBAA)に話を聞いた。


欧米では17兆円規模の巨大市場

 日本市場を見ているだけでは分からないのが、世界の航空ビジネスに占めるビジネスジェット市場の巨大さと重要さだ。そもそも航空ビジネスは、定期航空ビジネスと、定期航空以外の「ジェネラル・アビエーション」に大別できる。ジェネラル・アビエーションには関係省庁による公用機の運航、遊覧飛行やスカイスポーツ、空中写真撮影などの産業航空も含まれるが、米国などの主要国では、ジェネラル・アビエーションの市場規模が、定期航空市場とほぼ同等だとされる。我が国におけるビジネスジェットの啓蒙・普及などを目的に1996年に設立されたJBAA会長(取材当時。現在は特別顧問)の北林克比古氏は、「残念ながら日本では定期航空の10分の1にも満たないのが現状だ」と説明する。

羽田空港に駐機するビジネスジェット  JBAAによれば、ビジネスジェット機の機数は2015年3月末時点では世界全体で2万244機。ターボプロップ機を含めれば優に3万機を超える航空機がビジネスジェット機として使用されている。ビジネスジェットの本場である米国だけでも1500億米ドル(15兆円)の市場規模で500社以上の運航会社があり、全米ビジネス航空協会(NBAA)によれば、雇用創出効果は120万人分に達するという。国際民間航空機関(ICAO)によれば、ビジネスジェットはEU圏内でも220億米ドル(2.2兆円)の市場規模を持ち、16万4000人分の雇用を産み出している。欧米ではビジネスジェットが巨大産業として確立しているといえよう。

 15年3月末時点でビジネスジェット機の保有数が最も多いのは、米国の1万3133機。以下、ブラジルが840機、メキシコが777機、イギリスが589機、カナダが502機、ドイツが410機、中国が245機、フランスが176機などとなっている。アジア太平洋地域のビジネスジェット市場は他の地域に比べて小規模だったが、近年は伸びが目立っており、ICAOは「他のどの地域より急速に拡大しており、年率5%ほどの勢いで伸びている」と報告している。

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