分社化で将来は500社程度がJTBグループの理想の姿、佐々木社長

  • 2006年1月27日
 ジェイティービー代表取締役社長の佐々木隆氏は26日、都内で開催された新春経営講演会の席上、「年度当初に想定した数値ではない」ものの、「がんばっている数字」と語った。このうち海外旅行については、中国、韓国の政治的な影響が大きく、前年割れとなる98.7%の売上であるが、3月末の決算期まで年間目標の達成に向け、「協力して頂きたい」と来場した関係者に協力を要請した。訪日旅行は愛・地球博による各国からの訪問が追い風となり、137%と大きな伸びとなりそう。

 分社化についても改めて説明。現在は約170社体制だが、「将来は500くらいの会社がそれぞれの市場に対面していく」ことが理想のJTBグループの姿であると言及。これまで築いた巨大な販売網についても、事業持株会社となるJTBが販売契約を継続するほか、旅行事業本部で各事業会社からの出向社員を抱え、適切に集中的な販売体制をとる方向性も示した。
 また、中期経営計画においては総合旅行会社から交流文化産業へとドメインを拡大していくことで、「これからも消費者に対し『ゆめ』を創り、『ゆめ』を売る企業になりたい」と言明。先にJTBが取扱った宇宙旅行に触れ、1時間の宇宙体験で1100万円、あるいは1週間で22億円という商品に「興味を持つ人が沢山いた」として、「初めての海外旅行での新鮮な驚きを、グループ全体で消費者に提供し続ける」と強調した。