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旅行者の安全のために-東京観光財団・災害対策セミナー(1)"弱者"訪日客対応が重要

 地震、台風、豪雨と毎年のように大規模な自然災害に見舞われる日本。そのなかで訪日外国人旅行者は2400万人を超えた。災害発生時、言葉や地理に不案内なことで災害弱者となってしまう外国人旅行者の安全をどのように守ればいいのか。訪日客に人気のエリアに留まらず日本全体で取り組むべき課題だ。昨年10月、東京観光財団が東京・有楽町の東京国際フォーラムで「観光客の受入環境整備としての災害対策」をテーマにセミナーを開いた。

自助・共助へ社会教育を

 セミナーでは危機管理が専門の福田充・日本大学危機管理学部教授と大分県別府温泉・ホテルニューツルタの鶴田浩一郎社長が基調講演、そのほか都内有数の訪日客訪問地である浅草の取り組みなどが紹介された。

 福田教授は「地震発生時(首都直下型地震)に想定されること 観光客への適切な初動対応とメディア」をテーマに講演。まず、震度6強クラスの首都直下型地震について「イメージの共有が必要だ」と指摘し、具体的には(1)発災直後は誰も助けにきてくれない(2)指定避難所も倒壊などで機能しない可能性がある(3)通信がダウンし、現場の人々に情報は届かない-ことなどを、東日本大震災の調査事例などから紹介した。

 そのうえで大地震で救助された多くの人が家族や隣人に助けられていることを紹介し「自助・共助が重要。黄金の72時間に市民がどう救助するかだ」と話した。

 また、こうしたことを住民だけでなく、言葉の壁や不案内な旅行先で災害弱者となる外国人旅行者に対しても、なんらかの方法で社会教育することの重要性を指摘し「災害時の旅行者対策は最先端の問題。始まったばかり」と取り組みの必要性を訴えた。

 (17/02/02)


情報提供:トラベルニュース社