ブータン、今夏は日本人が5倍増に、滞在費引き下げで

  • 2016年10月23日

 ブータン政府観光局日本事務所はこのほど、今年6月から8月までの日本人旅行者数が前年同期比約5.4倍となる3346名に上り、3ヶ月で2015年の年間旅行者数2437名を大きく上回ったことを明らかにした。日本とブータンの外交樹立30周年を記念して、3ヶ月限定のプロモーション「ブータン・日本親善オファー」を実施したことによるもの。今回の成功を受けて、今後の日本人旅行者数の増加に期待するという。

 「ブータン・日本親善オファー」は雨季のオフシーズンにあわせて実施したもの。通常は旅行者1人1泊あたりの最低滞在費用として定めている200米ドルの「最低公定料金」を引き下げ、65米ドルと旅行に掛かる実費のみを支払うことで滞在可能とした。また、ドゥルックエアー(KB)とブータンエアラインズ(B3)はエコノミークラスの運賃を半額にし、ホテルも最大50%の割引を実施した。

 日本事務所は「親善オファー」にあわせて、観光セミナーの開催や「ブータン展」の後援、プレスリリースの発行などを実施。Facebookを使ったプロモーションキャンペーンでは5万名以上が親善オファーの記事を閲覧し、11年の現国王夫妻の来日以来、数年ぶりに認知度の大きな向上を実感しているという。

 なお、今年1月から8月までの累計は約2.6倍増の4079人で、日本事務所では通年では5000名をめざす考え。ブータンへの日本人旅行者数は12年に6967名を記録した後は減少を続け、15年には2437名にとどまっていた。