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アマデウス、オンライン旅行の活性化でイベント開催

  • 2016年10月13日

 アマデウス・ジャパンは先ごろ、OTAなどの旅行会社やオンライン旅行関連会社、システム開発会社などを対象にしたイベントを初めて開催した。同社代表取締役社長の竹村章美氏は冒頭の挨拶で、「旅行業界全体が伸び悩むなか、オンライン旅行は伸びている。一方、欧米のオンライン旅行業界の規模から考えると、アジアにはまだ伸びしろがある」と現状を説明。「今後オンライン旅行業界で激しい競争が予想されるが、我々は顧客を獲得できる技術や製品を取り揃えている」とアピールした。

 イベントでは、同社のスタッフがアジア太平洋地域におけるオンライン旅行の2020年の「未来予想図」として、新たな4つの事業形態を紹介した。1つ目はメタサーチがOTAと提携し、自社のウェブサイトで旅行商品を販売する「オンライントラベルリテイラー」。2つ目はヘッドマウントディスプレイなどを活用し、新しい形態でパッケージツアーの販売などを実施する「デジタルパッケージセラー」。3つ目はウェブサイトを持たず、アプリのみで旅行商品の検索・予約、決済までおこなう「モバイルトラベルリテイラー」で、4つ目はAmazonのような仮想市場が旅行者とサプライヤー、プロバイダーをつなぐ「トラベルマーケットプレイス」とした。

 アマデウス・パシフィックでオンラントラベルエージェントを担当するセルジオ・バルガス氏は、こうした未来予想図を踏まえて「技術やビジネスモデルに関わらず、多くのコンテンツを提供する」考えを説明。今後は検索やマーチャンダイジングの技術に投資を続けるほか、ダイナミックパッケージやモバイル端末でのサービス、チャットボットなどの開発も手がけるという。

 このほか、同社は各製品についてプレゼンテーションを実施。検索時のレスポンスの速さや検索結果の精度の高さなどを、旅行会社の顧客の囲い込みにつなげることができるメリットとしてアピールした。このほか、「新たな収益源の確保」や「生産性と顧客満足度の向上」をキーワードに、航空会社のアンシラリーサービスなどについて導入事例に基づき説明した。