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5月の訪日客数は15%増の189万人-6月5日に1000万人

  • 2016年6月15日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2016年5月の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年比15.3%増の189万3600人で、5月の過去最高を記録した。JNTOによると、航空路線の拡大やクルーズ船の寄港増、継続的な訪日旅行プロモーションなどが奏功したという。6月5日には昨年の7月15日から1ヶ月以上前倒しで、累計1000万人を超えた。

 観光庁長官の田村明比古氏は6月15日の業界誌向け記者会見で、「今年はアジア経済の先行き不安や地震などがあったが、昨年よりも1ヶ月前倒しで1000万人を達成するなど、全体的に堅調な伸びを続けている」とコメント。地震の影響を受けている九州については、プロモーションなどに注力して「夏や秋の多客期に向けて需要を早急に回復させたい」と意欲を示した。

 主要20市場については、韓国とロシア以外の18市場が前年から増加し、いずれも5月としては過去最高となった。国・地域別の訪問者数を見ると、最も多かったのは中国で31.0%増の38万7170人。次いで、台湾が10.5%増の33万9677人、韓国が4.2%減の31万5389人となった。韓国の減少は約2年ぶりで、4月の九州地震が大きく影響した。

 前年からの伸び率では、マレーシアが41.9%増の2万5797人と最も増加。以下はベトナムが33.1%増の1万2319人、フィリピンが32.5%増の2万7847人と続いた。

 6月については、桜のシーズンと夏休みの狭間となることや、熊本地震の影響などのマイナス要因が予想される一方、6月24日から28日まで福岡市で開催される「第99回ライオンズクラブ国際大会」では、約1万人の訪日外国人の参加を見込むという。