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英国、王室御用達ブランドをアピール-今春の王子来日で

  • 2015年1月19日

英国政府観光庁日本代表のアシュリー・ハーヴィー氏  英国政府観光庁は1月16日、メディア関係者などを対象に観光セミナーを開催し、今春に向け、英国観光の魅力として王室御用達の「ロイヤル・ワラント」認定ブランドをアピールしていく考えを示した。2月末にウィリアム王子の初来日、4月に王子の第2子の誕生が予定されていることを受けたもので、王室関連の報道の増加を追い風として、関連ツアー商品の造成などを働きかける。

 「ロイヤル・ワラント」は、1840年に設立された王室御用達協会による認証制度で、認定を受けるにはエリザベス女王、エディンバラ公、プリンス・オブ・ウェールズに最低5年間使用されていることが条件となる。現在は約800の会社および個人が認定されており、そのうち約200の業者がロンドンに集中。NHKの連続テレビ小説「マッサン」で注目を集めているスコットランドでは、約80の業者が認定を受けているという。

 冒頭で挨拶した日本代表のアシュリー・ハーヴィー氏は、「王室関連のイベントがメディアの注目を集めるこのチャンスに集中したい」と述べ、2020年に向けた目標の足がかりとしたい考えを示した。英国政府観光庁では2020年の全世界からの訪問者数の目標を4000万人に設定しており、そのうち日本旅行者は30万人をめざすという。

 同庁によれば、訪英日本人旅行者数は1990年代後半には約60万人にまで達していたものの、近年は競争の激化やLCCなどの増加により減少傾向にあり、2013年には前年比9%減の22万1000人にまで減少している。2014年度は微減となる見込み。ハーヴィー氏は2015年の目標については明言せず、「2020年までの中間目標として、2016年までに26万人にまで引き上げたい」と述べるにとどめた。

 この日のセミナーは、ロイヤル・ワラントに認定されている英国最古の酒類商社「ベリー・ブラザーズ&ラッド」の日本支店で開催。参加者には英国産のワインやウイスキーなどが振る舞われた。