JLのB787型機　日本航空（JL）は2013年度下期に、約85本のチャーター運航を検討している。JL本店国際旅客販売推進部国際業務グループ・本店法人販売推進部法人業務グループアシスタントマネジャーの宮城孝浩氏によると、前年実績は75本で、地方発着チャーターやハワイのコナ、アジアの新方面での設定をめざす。

　2013年度上期は、前年実績が105本であったところから維持、拡大する方針であったが、1月にボーイングB787型機が運航停止になったことで使用可能機材が減少。このためゴールデンウィークにハワイやパラオへの設定ができないなど大きな影響を受け、設定本数は60本に留まった。方面は欧州が23本、パラオが15本、アラスカが11本、ハワイが5本、カナダが5本。

　B787型機の運休という「想定外の状況」であったが、期間中には「1人でも多くのお客様に旅行に行っていただくために、お客様の旅行に行きたいという気持ちやワクワクしたいという思い」の醸成をめざし、「お客様の不安を取り除くこと、きっかけを作ること」に取り組んだという。

　具体的には、不安の解消では5年目となる家族客向けのファミリージェットをハワイに向けて2本実施。また、きっかけ作りでは初めて松山から欧州へのチャーターを設定し、初めて海外旅行をする旅客も多く取り込めたという。

　地方発着に関しては、2011年に初めて実施した、運航乗務員と客室乗務員にその地域の出身者を配する「ご当地チャーター」も継続。搭乗ゲートでの機長の挨拶や、機長のサインを入れた搭乗証明書の配布など、独自のサービス拡充にも取り組んでいる。

　このほか、2012年3月以来となるコナへのチャーターを8月に運航。到着時には空港や観光局などの関係者から大きな歓待を受けたといい、宮城氏は「観光地の魅力はもちろん大事だが、人と人との交流は旅をより豊かに、思い出深いものにする。今後も、現地の人々にも就航を喜んでいただけるような国とか地域を大切にしたいと改めて感じた」と語った。

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