「質の高い観光」で日本市場強化 タイ観光庁総裁が戦略語る(2) 航空路線拡大、国内周遊に注力

 一方で、日本とタイ間の航空機の座席供給量の不足傾向は懸念事項。タイ人の訪日客が年々増加し、今年は100万人台に達することが予想されており、座席の不足傾向に拍車をかけている。スパソーン総裁は「短期的にはシンガポールや台北の経由便、日本とタイそれぞれの地方空港間の路線開設などで対応していきたい」と話す。

5月14日からは東京、21日には大阪でフェス

 タイではバンコクの一極集中が国内でも課題として挙げられており、今年からガソリンスタンド約140カ所にタイ版「道の駅」を開設、2-3年後には日本と同等な機能を持った道の駅をオープンさせ、地方の活性化と質の向上につなげたい意向だ。

 日本に8年間留学経験があるスパソーン総裁は、昨年9月に総裁に就任した。タイ人の日本人気は「元留学生としてうれしい」と話すかたわら、4月の熊本地震には「自分たちの兄弟が被害に遭ったよう」と心を痛めている。タイ国政府観光庁のキャラクター・ハッピーちゃんと熊本を慰問し「熊本の人たちとくまモンを元気づけ、タイと日本、熊本の絆を深めたい」と話した。

 なお、タイ国政府観光庁は5月14-15日に東京・代々木公園で、5月21-22日に大阪城公園で、6月4-5日には名古屋市の久屋広場でそれぞれ「タイ・フェスティバル」を開催する。

 (16/05/13)


情報提供:トラベルニュース社