インタビュー:西鉄旅行商品企画室海外センター所長の田中正彦氏

  12月末に約6年ぶりに定期便が復活する福岡/ホノルル線。これにより、福岡、さらに九州からハワイへの旅行市場の拡大が期待できる。こうした中、福岡を拠点とする西鉄旅行では、下期以降のハワイへの送客数を前年比3割増とする目標を設定し、取り組みを始めている。九州市場の現状や販売戦略について、西鉄旅行商品企画室海外センター所長の田中正彦氏に話を聞いた。


-ここ数年間の福岡を中心とした九州の海外旅行市場について、どのように推移してきたかお聞かせください

 2005年のハワイ路線の運休をきっかけに変化したと考えられる。唯一のロング方面だったハワイがオフラインになったことで、翌年からはチャーターか国内線から乗り継いで行く必要が出た。

 当初は中部国際空港を経由した送客が増加した。これは、中部が24時間オープンで、愛知万博などにより国内線乗り継ぎの利便性が高まったためだ。当時は成田国際空港よりも中部をハブとした商品が増えていた。しかし、その後中部の国際線が縮小し、関西国際空港もロング方面がなかったため、成田乗り継ぎへと一極集中していった。

 また、同時に仁川、上海、香港、シンガポールといったアジアを拠点にした乗り継ぎ商品も提供し始めるようになってきた。乗り継ぎの利便性がいいことだけでなく、価格面でのお得感がある。外資系航空会社でも九州の消費者が抵抗なくなっていったようだ。