スペシャリスト・インタビュー:アロオツアー 石坂美由貴さん

体験型ツアーの提案でひと味違った商品作りを

 西武グループのホールセール部門、アロオツアーに勤めて9年目になる石坂さん。学生のころは海外といえばオーストラリアのエアーズロックなど、雄大な自然を巡る旅がお気に入りだったとか。入社後、あまり馴染みのなかった韓国を担当することになり、逆に新鮮な感じがしたそうです。元来歩くことが大好きという石坂さんだけに、韓国滞在中は街をすみずみまで歩き、新しいお店を発見したり、屋台を巡ったり、精力的に過ごすのがお好きとのこと。今回は韓国のおすすめスポットや滞在の楽しみ方を中心に、お話を聞きました。

アロオツアー
アロオ予約センター 石坂美由貴さん
2008年度(第4回)デスティネーション・スペシャリスト 韓国認定



Q. 日頃はどんな業務をされているのですか

 当社は海外のプリンスホテルに滞在するパッケージ商品を中心に、企画・販売業務を行っています。なかでも私の部署は、パッケージ商品を利用するお客様の手配業務が中心となります。ホールセラーなので、実際にやりとりするのは旅行会社の方がほとんどです。プリンスホテルで挙式された方に特典を提供していることもあり、取り扱いではハワイのプリンスホテルに滞在する商品が多いのですが、昨年はチェンマイにもプリンスホテルがオープンしたので、こちらも力を入れていきたい方面ですね。また、プリンスホテルがない方面については、中国、韓国、台湾、フィリピンあたりが取り扱い件数としては多くなっています。


Q. 韓国のDSを取得されたきっかけは

 予約センターなので、あらゆる方面の問い合わせに対応していますが、そのなかでも担当エリアが韓国だったため、もっと知識を深めようと思い取得しました。韓国のパッケージはソウルが中心で地方都市を巡るものは少ないのですが、DSの勉強をしていると読み方も知らなかった地名がいろいろ出てきて、まだまだ知らない韓国がたくさんあることを実感しました。取得後は、お客様から周遊コースの回り方について相談されたときにアドバイスができるようになったり、現地オペレーターの方とも以前よりもっと深く話ができるようになるなど、勉強したことが業務にも役立っています。


Q. 個人的に韓国の魅力はどんなところだと思われますか

 韓国へはこれまでにプライベートも含めて5、6回訪れていますが、さほど大きくはない街に、全然違う雰囲気の場所が隣り合わせにあるのが面白いですね。ソウルを例にとっても、町の中心に世界遺産があるし、そこから歩いていける場所に昔ながらの市場や、最先端のスポットもあります。それに夜女性が一人歩きしても、さほどひと気のない場所に行かない限り治安の面でも問題ありません。そういう点からも行動しやすいので、楽しめる要素が多いと思います。


Q. おすすめのスポットはありますか

 ソウルの中心に清渓川(チョンゲチョン)という小川があるのですが、川沿いに遊歩道が整備され、夜間はライトアップされるなど、カップルや若者に人気のスポットとなっています。ソウルの街並みを違った視点から眺めることができる漢江(ハンガン)クルーズもおすすめです。私は昼間に乗船したのですが、夜間のクルーズも人気があるようです。あと、ソウル市内では仁寺洞(インサドン)の雰囲気が好きですね。ここは骨董街でもあるので明洞(ミョンドン)に比べると落ち着いていて、ゆったり過ごすことができます。また、日本では行列しているようなファストファッションやフードのチェーン店なども、意外と空いていたりするので、狙い目かもしれませんね。


Q. 食の楽しみ方についてはどうでしょうか

 韓国のなかでもやはりソウルに行くことが多いのですが、行く度に新しい流行の食べ物ができているのが楽しみです。トッポギにチーズがトッピングしてあったり、昔からあるものをアレンジしたものがほとんどなのですが、屋台の品ぞろえも変わっていたりするので面白いですね。また、屋台には50円くらいで買える「ホットク」という、ホットケーキのなかに黒蜜が入っているようなお菓子があります。韓国の食べ物は辛いというイメージが強いですが、こういったスイーツもおすすめです。これらを食べながら町を散策するのも楽しいと思います。


Q. プライベートでもよく旅行されるのですか

 今年の夏は両親同伴の家族旅行でハワイに行きました。ハワイ島にある当グループ施設のマウナケアビーチホテルが春に改装を終えたばかりで、そこに滞在しましたが、館内もすっかりきれいになっていて、両親には好評でした。個人的には自然が多いところが好きなので、アラスカへは3回ほど行ったことがあります。スキューバダイビングもやるので、オーストラリアも好きですね。韓国は気軽な距離なので、週末に1日だけ休みをプラスして、思い立ったときに出かけたりもします。歩くのが好きなので、滞在中は目一杯散策をして、最終日に足裏マッサージでリラックスするというのもよくやっています。



Q. 今後手がけてみたい韓国ツアーはどのようなものでしょうか

 韓国商品の現状は、安売りツアーと周遊タイプに二極分化しています。安いツアーで自分なりに過ごすというのも楽しいとは思いますが、それ以外の韓国をもっと紹介していきたいですね。フリープランを利用する人のオプショナルツアー参加率は低いのですが、体験型の魅力ある素材を提案していくというのもひとつだと思っています。先日、同じ部署の先輩が現地で視察してきたのですが、お寺で精進料理を食べたり、簡単な修行を体験したりする韓国でのテンプルステイなども面白いのではないでしょうか。ソウル近郊に日帰りで体験できるお寺があるので、こういうところなら気軽に楽しめると思います。また、工場など生産の現場を訪ねるような、大人のための社会見学ツアーなども考えていきたいですね。
   
   
   
ありがとうございました



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